司法書士試験11科目の勉強順は?初学者向けに勉強の進め方まで解説

司法書士試験

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司法書士試験は11科目あるため、

「どの科目から始めればいい?」
「1科目ずつ終わらせた方がいい?」
「問題集や記述式はいつから始める?」

と、勉強する順番で迷いやすい試験です。

私も1年目は、全科目の講義を先に終わらせてから問題演習へ進みました。

しかし、問題を解き始める頃には、最初に勉強した内容の多くが頭から抜けていました。

3年間勉強してきた今、初学者に戻れるなら同じ進め方はしません。

この記事でわかること
  • 11科目をどの順番で勉強するか
  • 民法から始める理由
  • 関連科目を並行して進めるタイミング
  • テキストと問題演習の進め方
  • 復習・暗記の考え方
  • 記述式対策を始めるタイミング

まずは民法から始め、主要4科目を軸に学習範囲を広げる。

そして、テキストや講義だけを先に終わらせず、学んだ範囲から問題演習を始めるのがおすすめです。

司法書士試験の勉強は民法から始めるのがおすすめ

ここがポイント

司法書士試験を初めて勉強するなら、まずは民法から始めるのがおすすめです。

民法を一通り学んだら、復習しながら不動産登記法へ進み、少しずつ関連科目へ広げていきます。

司法書士試験は11科目ありますが、最初からすべての科目に手をつける必要はありません。

まずは民法から始め、法律の考え方に慣れていきます。

11科目に加えて記述式もある試験の難しさや必要な勉強時間を先に確認したい方は、司法書士試験の難易度と勉強時間も参考にしてください。

なぜ民法から始めるのか

民法を最初におすすめする理由は、主要科目であるだけでなく、その後に学ぶ科目の土台になるからです。

特に不動産登記法では、民法で学ぶ所有権・抵当権・相続などの知識が登記の理解につながります。

また、民事訴訟法・民事執行法・民事保全法などを学ぶときにも、民法の知識が理解の助けになります。

私自身、民法の理解が深まるにつれて、それまで分かりにくかった他の科目も理解しやすくなる感覚がありました。

ただし、最初から民法を完璧にする必要はありません。

一通り学んで全体像に触れたら、民法の復習と並行して不動産登記法へ進みます。

初学者におすすめする11科目の勉強順

私が今から司法書士試験の勉強をやり直すなら、基本的には次の順番で進めます。

おすすめの勉強順
  1. 民法
  2. 不動産登記法
  3. 会社法・商法
  4. 商業登記法
  5. 憲法・刑法
  6. 民事訴訟法・民事執行法・民事保全法
  7. 供託法・司法書士法

一つの科目を完全に終わらせてから次へ進むのではなく、ある程度まで進んだら、関連する科目を並行して学ぶのが基本です。

私も1年目は主要4科目から始めました。配点の高い主要科目から勉強する考え方自体は、今振り返っても間違っていなかったと思います。

民法 → 不動産登記法

民法を一通り学んだら、復習しながら不動産登記法を始めます。

民法で学んだ知識が登記と結びつくため、不動産登記法を学ぶことで、逆に民法への理解が深まることもあります。

不動産登記法が進んだら会社法へ

不動産登記法がある程度進んだら、次は会社法へ進みます。

会社法・商業登記法は、初学者には会社の仕組みや手続をイメージしにくく、勉強のペースが落ちやすい科目です。

まず会社法で会社の仕組みを理解し、そこから商業登記法へつなげます。

会社法と商業登記法は並行して進める

会社法をある程度学んだら、商業登記法も並行して始めます。

会社法で学んだルールが、商業登記法では具体的な登記手続につながっていきます。

会社法を完璧にしてから商業登記法へ進む必要はありません。

憲法・刑法はペースメーカーにも使える

会社法・商業登記法で勉強が重く感じるときは、憲法や刑法へ一度移る方法もあります。

勉強そのものが止まってしまうより、科目を変えて学習の流れを維持する方がよい場合があります。

最後に残りの科目へ

その後、民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法・司法書士法へ進みます。

民事訴訟法などは、民法がある程度身についてからの方が理解しやすいと感じました。

一方、司法書士法は資格取得後の仕事をイメージしながら勉強できるため、勉強が重く感じる時期のペースメーカーとして使うこともできます。

大切なのは順番を絶対的なルールにすることではなく、「民法を土台にする」「関連科目をつなげる」「止まりそうなら科目を変える」という考え方です。

勉強そのものを何から始めるか迷っている方へ

テキスト・講義と問題演習はセットで進める

ここがポイント

テキストや講義を全部終わらせてから問題集へ進むのではなく、学んだ範囲からすぐ問題を解くのがおすすめです。

インプットとアウトプットの間を空けすぎない方が、理解と復習をつなげやすくなります。

全科目の講義を先に見た1年目の失敗

1年目にフォーサイトの講座を受講したとき、私は全科目の講義を一通り視聴することを優先し、その間は問題演習をほとんどしていませんでした。

全科目の講義を見終えるまでには数か月かかり、いざ問題を解き始めると、最初に勉強した内容の多くをもう一度確認しなければ解けませんでした。

今振り返ると、インプットとアウトプットの間を空けすぎたことが遠回りだったと感じています。

単元ごとに「学ぶ → 解く」を繰り返す

今からやり直すなら、次の流れで進めます。

勉強の基本サイクル
  1. テキスト・講義で学ぶ
  2. 学んだ範囲の問題を解く
  3. 分からなかった部分を確認する
  4. 次の範囲へ進む

最初からすべてを理解してから問題を解く必要はありません。

むしろ問題を解くことで、「この知識はこういう形で問われるのか」と初めて分かることもあります。

長い単元なら、自分で区切って問題演習を挟んで構いません。

時間帯や場所でやることを決めておく

働きながら勉強する場合は、

  • 自宅ではテキスト・講義
  • 通勤中は問題演習
  • 翌朝に前日の復習

のように、場所や時間帯ごとにやることを決めておくのもおすすめです。

毎回「今日は何をしよう」と考えなくて済むため、勉強を始めやすくなります。

また、インプットから少し時間を空けて問題を解けば、問題演習そのものを復習として使うこともできます。

勉強順が決まっても、働きながら学習時間をどう確保するか迷う方は、働きながら司法書士試験を続けるスケジュールと時間管理も参考にしてください。

教材がまだ決まっていない方へ

過去問・問題集を何周するか、間違えた問題をどう復習するかは、司法書士の過去問・問題集の使い方で詳しく解説しています。

問題集はAランク問題から始める

ここがポイント

初学者のうちは、すべての問題を解こうとせず、まず基礎・頻出レベルの問題を優先するのがおすすめです。

難しい問題に時間を使いすぎるより、基礎問題を繰り返して土台を作ります。

この記事での目安

  • Aランク:基礎・優先して解く問題
  • Bランク:基礎が固まってから取り組む問題
  • Cランク:余裕があれば取り組む問題

※ランクの名称や分類基準は、使用する教材によって異なります。

最初からすべての問題を解かない

私は最初の頃、ランクに関係なくすべての問題を解いていました。

「難しい問題も全部やった方が点数が伸びる」

と考えていたからです。

しかし、基礎が身についていない段階では、応用問題を理解するだけでかなり時間がかかります。

その一方で、本来優先したい基礎問題の理解が十分ではない状態になっていました。

実際、当時は理解できなかった応用問題でも、学習が進んでから改めて見ると理解できたものがありました。

だから最初から全部取ろうとせず、今の自分が理解できる重要問題を先に固める方が効率的です。

1周目は正解・不正解を気にしすぎない

1周目は、正解数だけを見る必要はありません。

むしろ、「この問題では何の論点が問われているのか」を意識します。

テキストを読んだ直後なら、たまたま内容を覚えていて正解することもあります。

そのため、1回正解しただけで「もう理解した」と判断せず、

  • 何が問われたか
  • なぜその答えになるか
  • テキストのどこにつながるか

を確認する方が大切です。

まずAランクで基礎を固める

私が今から始めるなら、まずAランクなどの基礎問題を一周します。

その後も、理解が十分でない問題を中心に繰り返していきます。

1周目は間違えた問題だけではなく、Aランク問題全体を復習対象にしてもいいと思います。

間違えた問題も、その場で何十分も止まる必要はありません。

解説やテキストの該当箇所を軽く確認して、いったん先へ進む。

何度も戻りながら理解を深めていく方が、勉強全体は進みやすくなります。

基礎が固まってきたらBランクへ

Aランクなどの基礎問題を安定して解けるようになってきたら、復習を続けながらBランクなどの応用問題へ広げていきます。

「8割」などを絶対条件にせず、基礎問題を安定して解けるようになってきたかを目安にします。

Cランクのような難しい問題は、時間に余裕があれば取り組む程度でもよいと私は考えています。

復習と暗記は時間をかけすぎず繰り返す

ここがポイント

復習も暗記も、1回で完璧にしようとせず、短時間でも何度も思い出すことを重視します。

丁寧にやりすぎて、新しい範囲が進まなくならないことも大切です。

司法書士試験は範囲が広いため、一度で全部覚えようとせず、復習と暗記を繰り返しながら少しずつ定着させます。

復習で大切なのは「思い出すこと」

私が今から勉強するなら、毎日の復習は短時間にします。

そして週末や休みの日に、その週に学んだ内容をまとめて振り返ります。

たとえば、

  • 間違えた問題をもう一度解く
  • 問われた論点をテキストで確認する
  • 周辺知識を軽く見直す

といった方法です。

全部やる必要はありません。

大切なのは、「一度勉強したことを思い出す機会を作ること」です。

予定していた日に復習できなくても、そこで諦める必要はありません。

数日空いても、もう一度思い出すこと自体に意味があります。

問題演習だけで覚えようとしない

私は以前、

「問題を繰り返していれば自然に覚えるだろう」

と考え、暗記する時間をあえて作っていませんでした。

しかし実際には、何度解いても同じ知識を間違えることがありました。

そのため、何度も間違える論点は次の流れで確認します。

覚えにくい論点の復習
  1. 問題を解く
  2. 間違えた知識を確認する
  3. 必要な部分を覚える
  4. 後日もう一度問題で確認する

私自身、3年目は覚える必要がある知識を一問一答形式でメモ型の付箋に書き、通勤中に確認し、帰宅後に答えられるか試していました。

一度で覚えようとするのではなく、何度も思い出すことで少しずつ定着させていきました。

混同しやすい知識は比較して覚える

期間や要件など、似ていて混同しやすい知識は、並べて違いを比較すると覚えやすくなりました。

私は暗記が得意な方ではありませんが、「どこが同じで、どこが違うのか」を意識してから、少しずつ覚えられるようになりました。

仕組みや理由があるものは理解し、覚える必要があるものは繰り返し暗記する。

司法書士試験では、「理解」と「暗記」の両方が必要だと感じています。

復習に時間を使いすぎない

復習は大切ですが、毎回すべてを丁寧に見直していると、新しい範囲がなかなか進みません。

そのため、普段は短く復習し、必要なところだけ深く確認するくらいで十分です。

特に初学者の段階では、1周目で完璧に覚えようとするより、学習範囲全体に何度も触れることを優先した方が進めやすいと思います。

記述式は択一が完成するまで待たない

ここがポイント

記述式は、択一式が全部完成するまで待つ必要はありません。

不動産登記法・商業登記法の基礎がある程度できた段階から、少しずつ始めるのがおすすめです。

最初から本試験レベルの記述式問題を解く必要はありません。

一方で、択一式がすべて完成するまで、記述式にまったく触れないのもおすすめしません。

不動産登記法・商業登記法の基礎ができたら始める

私が今からやり直すなら、不動産登記法・商業登記法の基礎問題がある程度解けるようになった段階を、記述式を始める一つの目安にします。

「Aランクで8割」などの数字を絶対条件にせず、基礎問題を安定して解けるようになってきたら始めます。

記述式を始める流れ
  1. 不動産登記法・商業登記法の基礎を学ぶ
  2. 基礎問題を繰り返す
  3. 記述式の基礎問題を始める
  4. 択一の復習と並行して続ける
  5. 徐々に本試験形式へ近づける

記述式の具体的な進め方は、司法書士の記述式勉強法で詳しく解説しています。

最初は週末に1問程度からでも構いません。

試験が近づくにつれて、少しずつ普段の勉強にも組み込み、記述式を解くこと自体に慣れていきます。

最初は論点を絞った記述式問題から

本試験の記述式では、複数の論点が一つの問題に含まれています。

初学者がいきなり本試験レベルの問題を解こうとすると、何から考えればいいのか分からなくなることがあります。

そのため、最初は一つひとつの論点を確認しやすい記述式問題から始めるのがおすすめです。

実際に使った記述式問題集

私が記述式を始めた頃に使った問題集の一つが、『司法書士試験対策 田端のパーフェクトユニット 記述式必修問題集60 第3版』です。

本試験問題と比べて一問ごとの論点が絞られており、記述式を始めたばかりの頃でも取り組みやすく、復習もしやすいと感じました。

また、田端先生の記述式の解法が「連想パターン」として解説されており、私は本試験形式でもその考え方を思い出せるよう、同じ問題を繰り返し解いていました。

私は伊藤塾で記述式講座も受講していましたが、この問題集は記述式を始めた時期だけでなく、試験直前期にも解法を復習するために使いました。

司法書士試験対策田端のパーフェクトユニット記述式必修問題集60第3版

本試験の記述式も早めに一度見ておく

最初から解ける必要はありません。

ただ、本試験の記述式を一度見ておくと、

  • 最終的にどのくらいの問題を解くのか
  • どれくらいの情報量があるのか
  • 基礎問題と何が違うのか

というゴールの形が分かります。

「今すぐ解くため」ではなく、自分がどこを目指して勉強しているのかを知るために見るという位置づけです。

まとめ|民法から始めて、少しずつ学習範囲を広げよう

司法書士試験は11科目ありますが、最初からすべてを同時に勉強する必要はありません。

この記事の3つのポイント

① まずは民法から始める

民法を土台にして、不動産登記法、会社法・商法、商業登記法へ少しずつ広げる。

② インプットだけで終わらせない

テキストや講義で学んだ範囲から、早めに問題演習を始める。

③ 復習・暗記・記述式も少しずつ取り入れる

一度で完璧にしようとせず、勉強が進むにつれて必要な学習を加えていく。

私自身、1年目は全科目の講義を先に見たり、最初から難しい問題まで解いたりして、遠回りした部分がありました。

今からやり直すなら、「一つずつ完璧に終わらせる」のではなく、「学ぶ → 解く → 復習する」を繰り返しながら前へ進みます。

登記コンパスの結論

司法書士試験の勉強順で迷ったら、まずは民法から始めてください。

そして、学んだ範囲から問題を解き、理解が深まったら次の科目へ広げていく。

11科目すべてを最初から完璧にしようとせず、少しずつ学習範囲を広げていきましょう。

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