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司法書士の通信講座を選ぶとき、「合格率が高い講座」「合格者が多い講座」は気になるポイントです。
ただし、各社が公表している数字は、合格率・合格者数・合格者占有率・アンケート集計など種類が違います。同じ表に並べても、そのまま順位にはできません。
この記事では、アガルート、スタディング、LEC、フォーサイト、伊藤塾、東京法経学院の6社について、2025年度を中心に公表実績と算出条件を整理します。
- 6社が公表している合格実績の違い
- 合格率、合格者数、合格者占有率の違い
- 数字を比較するときに見るべき母数・対象条件
- 2025年度の主要な公表実績
- 「数字が大きい=一番受かりやすい」とは限らない理由
司法書士通信講座6社の合格実績を一覧比較
各社は同じ指標を公表しているわけではありません。合格率・合格者数・占有率を分けて見るのが基本です。
数字の大きさだけでなく、①何の指標か、②誰が対象か、③分母は何人か、④算出条件は何かを確認します。
比較表|2025年度の公表実績をスマホで確認
| 会社 | 2025年度の主な公表実績+必要な条件 |
|---|---|
| アガルート | 合格率28.6%。有料講座受講生が対象。分母人数は公式ページで確認できず。 |
| スタディング | 合格者47名。2023年21名→2024年37名→2025年47名。 |
| LEC | 有料講座受講生532名、占有率70.8%。別に特定条件で合格率38.0%。 |
| フォーサイト | 合格率25%。受講生アンケートに基づく集計。 |
| 伊藤塾 | 有料講座受講者408名、占有率54.3%。 |
| 東京法経学院 | 2025年度の比較可能な定量実績は、現時点で公式サイト上で確認できず。 |
2025年度の数字を見ると、各社に確認できる実績があります。ただし公表指標が違うため、この表だけで1位~6位を決めるのは適切ではありません。講座選びでは「数字の大きさ」より「数字の意味」を確認することが重要です。
2025年度(令和7年度)司法書士試験は、受験者14,418名、最終合格者751名でした。この751名を基準にした「占有率」と、講座受講者を母数にした「合格率」は別の数字です。
数字を見るときは、まず何を分母にしているかを確認することが重要です。
合格率・合格者数・合格者占有率は何が違う?
同じ「合格実績」でも意味は別です。合格率・合格者数・合格者占有率は、同じランキングに並べる数字ではありません。
合格率
合格率は、一定の受講者を分母にして、そのうち何人が合格したかを見る指標です。
ただし、誰を分母に含めるかは各社で違います。たとえばLECの38.0%は、対象コース受講に加えて答練・模試の提出など特定条件を満たした300名中114名が合格した数字です。
アガルートは2025年度の合格率28.6%を公表していますが、現時点で公式ページ上から分母人数までは確認できていません。フォーサイトの25%は、受講生アンケートに基づく集計です。
合格者数
合格者数は、その講座・サービスを利用した合格者が何人確認できたかを見る数字です。
スタディングは2025年度の合格者47名を公表しています。これは合格率ではないため、47名を受講者全体で割って独自の合格率に換算しません。
合格者占有率
合格者占有率は、試験全体の合格者のうち、その会社の有料講座受講者がどれくらい含まれていたかを見る数字です。
2025年度は全合格者751名に対し、LECは532名・70.8%、伊藤塾は408名・54.3%と公表しています。ただし、受験生が複数の予備校や模試を併用している場合があるため、単純な市場シェアとして合計することはできません。
占有率は、その講座の合格率ではありません。また「全国平均の○倍」という表現も、算出対象と全国平均の母集団が同じとは限らないため、そのまま会社同士の優劣には使いません。
6社の合格実績を詳しく見る
各社は「合格率」「合格者数」「合格者占有率」など公表方法が違います。数字の大きさだけでなく、対象者と算出条件を確認することが大切です。
アガルート|合格率28.6%を公表
2025年度は有料講座受講生を対象に合格率28.6%を公表しています。ただし、公式ページ上で分母人数は確認できていません。
アガルートは、2025年度司法書士試験で有料講座受講生の合格率を28.6%と公表しています。全国平均5.21%の5.49倍とも案内されています。
分母人数は公式ページ上で確認できていないため、全国平均との倍率だけで他社と順位付けはしません。
スタディング|2025年度の合格者47名
スタディングは合格率ではなく合格者数を公表しています。2025年度は47名で、2023年21名、2024年37名から増加しています。
スタディングの公式ページでは、司法書士試験の合格者数として2023年21名、2024年37名、2025年47名と公表されています。
合格率ではないため、他社の合格率とは別指標として見ます。
LEC|合格者532名・占有率70.8%
LECは合格者数と占有率に加え、一定条件を満たした受講生の合格率38.0%も公表しています。3つの数字は意味が違うため、分けて確認します。
2025年度は全合格者751名のうち、LEC有料講座受講生が532名で、合格者占有率70.8%と公表されています。内訳は、初級コース・中上級パック275名、講座・答練86名、模試171名です。
さらに、2025年合格目標の対象コース・パック受講者で、答練・模試提出率100%、全国公開模試・スーパー公開模試全4回受講、総合判定S~D、未提出者除外などの条件を満たした300名中114名が合格したとして、合格率38.0%も公表されています。
- 532名=LEC有料講座受講者の合格者数
- 70.8%=全合格者に占めるLEC有料講座受講者の割合
- 38.0%=限定条件を満たした300名中114名の合格率
フォーサイト|受講生アンケートで合格率25%
フォーサイトは2025年度の合格率25%を公表していますが、算定根拠は受講生アンケートです。受講生全体を母数にした単純合格率とは限りません。
フォーサイトは2025年度司法書士試験で合格率25%と公表し、全国平均5.21%の4.8倍と案内しています。
公式ページには「弊社集計の受講生アンケートに基づくデータ」と明記されています。受講生全体を母数とした単純合格率とは断定しません。
伊藤塾|合格者408名・占有率54.3%
伊藤塾は2025年度の全合格者751名のうち408名が有料講座受講者だったと公表しています。これは合格率ではなく、合格者数と占有率の実績です。
伊藤塾は2025年度司法書士試験で、全合格者751名中408名が伊藤塾の有料講座受講者だったと公表しています。割合は54.3%です。
54.3%は「伊藤塾受講者の54.3%が合格した」という意味ではありません。全合格者の中に伊藤塾の有料講座受講者がどれだけ含まれていたかを示す占有率です。
東京法経学院|2025年度の比較可能な定量実績は未確認
現時点では、他社と同じ形で比較できる2025年度の最新合格率・合格者数の定量公表を公式サイト上で確認できていません。未公表を低評価にはしません。
東京法経学院では、2025年度試験情報や合格体験記などは確認できます。一方、今回の調査では、他社と同じ形で比較できる2025年度の最新合格率・合格者数等の定量公表は確認できませんでした。
比較可能な数字を確認できないことと、合格実績が低いことは同じ意味ではありません。未公表・未確認を理由に低評価にはしません。
合格実績は講座選びでどこまで重視すべき?
合格実績は、講座選びで確認しておきたい重要な材料です。ただし、合格実績だけで講座を決める必要はありません。料金、教材、講義、記述式対策、答練・模試、質問制度まで含めて、自分が最後まで使いやすい講座かを見る方が実用的です。
合格者数や合格率が公表されている講座は、一定の実績を確認しやすいメリットがあります。一方で、公表方法や母数が各社で違うため、数字の大きさだけで優劣を決めるのは危険です。
司法書士講座は複数の予備校を併用する受験生もいます。模試だけ利用した人が合格者数に含まれるケースもあるため、占有率をそのまま市場シェアのように考えない方が安全です。
講座を選ぶときは、合格実績を「信頼材料の1つ」として見つつ、料金、教材・講義、スマホ学習、記述式対策、答練・模試、質問・サポートまで含めて比較しましょう。
合格実績を見るときの5つの注意点
見るべきなのは数字の大きさより、年度・対象者・母数・算出方法がそろっているかです。条件が違う数字同士を、そのまま順位にしないことが大切です。
1. 合格率と合格者数を同じものとして比べない
合格率は「対象者のうち何%が合格したか」、合格者数は「何人合格したか」です。受講者数が多い講座ほど合格者数は増えやすいため、両者は別の指標として見ます。
2. 占有率は合格率ではない
LECや伊藤塾が公表する占有率は、全国の合格者のうち何人がその講座を利用していたかという指標です。「その講座を受ければ○%受かる」という意味ではありません。
3. 母数と対象条件を確認する
同じ「合格率」でも、全受講生が対象なのか、一定条件を満たした受講生だけなのかで意味が変わります。LECの38.0%のように条件が明示されている場合は、その条件ごと理解して見る必要があります。
4. アンケート集計かどうかを見る
フォーサイトの25%は受講生アンケートに基づくデータです。回答者ベースの集計なので、受講生全体を母数とする合格率と同じ扱いにはしません。
5. 未公表を低評価にしない
東京法経学院のように、比較しやすい定量実績を公式で確認できない場合もあります。未公表だから実績がない、合格しにくい、と判断するのは避けるべきです。
まとめ|合格実績は「数字の意味」まで見て比較しよう
合格実績は数字の大きさより、母数・対象条件・算出方法を見ることが重要です。
司法書士通信講座の合格実績は、各社で公表方法が違います。
合格率、合格者数、占有率、アンケート集計は、それぞれ意味が異なるため単純なランキングにはできません。
合格実績は講座選びの重要な判断材料ですが、数字だけで決めるのではなく、教材・講義・サポートなどと合わせて見るのがおすすめです。
6社を総合的に比較したい人は、司法書士通信講座6社の総合比較もあわせて確認してください。



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