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- 司法書士試験の最新の合格率
- 司法書士試験が難しいといわれる主な理由
- 合格までに必要とされる勉強時間の目安
- 択一式・記述式や基準点の仕組み
- 働きながらでも挑戦できるのか
司法書士試験は、国家資格の中でも難関試験の一つです。
合格率は約5%と低く、11科目の幅広い知識に加えて、択一式と記述式の両方へ対応する必要があります。
ただし、「合格率が低いから難しい」だけでは、司法書士試験の難しさを十分に説明できません。
実際には、試験範囲の広さ、午後試験の厳しい時間制約、複数の基準点、長期間の学習を続ける難しさなど、いくつもの要素が重なっています。
この記事では、司法書士試験が難しい理由を一つずつ分解しながら、どのくらいの勉強が必要なのか、働きながらでも挑戦できるのかまで整理します。
司法書士試験はどれくらい難しい?
司法書士試験は、合格率が約5%の難関試験です。
令和7年度(2025年度)の司法書士試験では、受験者14,418人に対して最終合格者は751人で、合格率は約5.2%でした。
単純に見ると、受験者約20人に1人が合格する水準です。
ただし、合格率だけを見て「20人に1人しか受からないから難しい」と考えるのは少し単純です。
司法書士試験には、
- 11科目の広い試験範囲
- 択一式と記述式の両方への対応
- 午前択一・午後択一・記述式それぞれの基準点
- 午後3時間という厳しい時間制約
- 長期間にわたる学習の継続
といった複数の難しさがあります。
つまり、司法書士試験の難易度は、知識量だけでなく、試験形式・時間配分・学習を継続する力まで含めて高いと考えた方が実態に近いです。
次から、司法書士試験が難しい理由を5つに分けて詳しく見ていきます。
司法書士試験が難しい5つの理由
① 合格率が約5%と低い
司法書士試験の合格率は、近年おおむね5%前後で推移しています。
令和7年度は、受験者14,418人に対して最終合格者751人で、合格率は約5.2%でした。
数字だけを見ると、受験者約20人に1人が合格する水準です。
ただし、この合格率だけで司法書士試験の難しさを判断するのは十分ではありません。
受験者の学習期間や受験回数、法律知識には差があり、合格率の数字だけでは「どの程度勉強すれば受かるのか」までは分からないためです。
そのため、合格率は難易度を知る一つの目安として見つつ、試験そのものの構造もあわせて見ることが重要です。
② 11科目あり、試験範囲が広い
司法書士試験では、全部で11科目が出題されます。
大きく分けると、
- 主要科目:民法、不動産登記法、会社法・商法、商業登記法
- その他の科目:憲法、刑法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法、司法書士法
という構成です。
難しいのは、単に覚える科目が多いことだけではありません。
新しい範囲を進めている間にも、以前学習した科目の知識を維持する必要があります。
たとえば民法を勉強したあとに会社法や登記法へ進んでも、民法の知識を本試験まで使える状態で残しておかなければなりません。
そのため、司法書士試験では「一度覚える」よりも、「広い範囲を何度も復習しながら維持する」ことの方が難しくなりやすいです。
また、主要科目の配点が大きい一方で、それ以外の科目も完全に捨ててよいわけではありません。
11科目それぞれの勉強順や優先順位については、別記事で詳しく解説しています。
③ 択一+記述式を限られた時間で解く必要がある
司法書士試験は、知識を覚えているだけでは対応しきれません。
午後の試験では、3時間の中で択一式35問と、不動産登記法・商業登記法の記述式2問に対応する必要があります。
問題数だけを見ると多くないように見えますが、択一式では1問ごとに複数の肢を判断し、記述式では長い問題文や資料を読みながら答案を作成しなければなりません。
そのため、本試験では、
- 択一に何分使うか
- どの時点で記述式へ移るか
- どこまで見直しに時間を残すか
といった時間配分そのものが難しさの一部になります。
知識があっても、判断に時間をかけすぎると記述式に十分な時間を残せません。
逆に、時間を意識しすぎると択一での読み違いや判断ミスにつながることもあります。
④ 基準点と総合点の両方を超える必要がある
司法書士試験は、総合点が高ければそのまま合格できる試験ではありません。
午前択一・午後択一・記述式のそれぞれに基準点があり、すべてを突破したうえで総合点も超える必要があります。
令和7年度の筆記試験では、次の基準点が設定されました。
| 区分 | 基準点 |
|---|---|
| 午前択一 | 78点/105点 |
| 午後択一 | 72点/105点 |
| 記述式 | 70点/140点 |
| 総合点 | 255点/350点 |
午前択一・午後択一・記述式の基準点を合計すると220点です。
しかし、令和7年度の筆記試験合格点は255点だったため、すべての基準点をちょうど超えただけでは合格できず、そこからさらに35点の上積みが必要でした。
つまり、司法書士試験は「各基準点を超えること」がゴールではなく、そのうえで総合点を積み上げる必要がある試験です。
一部の分野だけで大きく点を稼ぐより、致命的な弱点を作らず、全体として得点を積み上げることが重要になります。
※基準点・合格点は年度によって変わるため、上記は令和7年度の例です。
⑤ 長期間の学習を継続する必要がある
司法書士試験は、短期間で一気に覚えて終わるタイプの試験ではありません。
11科目という広い範囲を学びながら、以前勉強した内容を忘れないように何度も復習する必要があります。
学習が進むにつれて、
- 新しい範囲を進める
- 過去に学んだ内容を復習する
- 択一式の問題演習を続ける
- 記述式の対策も並行する
といった複数の学習を同時に回す必要が出てきます。
一度覚えた内容でも、時間がたてば少しずつ忘れていきます。そのため、新しい知識を増やすだけではなく、すでに学んだ広い範囲を本試験まで維持することも難しさの一つです。
司法書士試験では、学習期間が長くなりやすいからこそ、復習を繰り返しながら知識を積み上げていく必要があります。
司法書士試験の合格までに必要な勉強時間は?
司法書士試験では、約3,000時間が一つの目安として紹介されることがあります。
ただし、これは「3,000時間勉強すれば合格できる」「必ず3,000時間必要」という意味ではありません。
約3,000時間は法務省が定めた必要学習時間ではなく、受験指導機関などが示す目安です。
必要な勉強時間は、
- 法律の学習経験があるか
- 一度で理解できる範囲がどれくらいか
- 復習にどのくらい時間がかかるか
- 択一式や記述式の得意・不得意
- 1日に確保できる勉強時間
- 生活環境や学習効率
などによって大きく変わります。
そのため、司法書士試験の勉強時間は一つの数字だけで考えない方がよいです。
一方で、11科目のインプットに加えて、過去問、記述式、復習まで必要になることを考えると、短期間で終わる試験ではありません。
予備校などでも約3,000時間が目安として使われることがありますが、実際にはそれより短い時間で合格する人もいれば、より長い期間をかけて合格する人もいます。
重要なのは、総勉強時間だけではなく、自分が1週間・1か月でどれだけ学習時間を確保でき、それをどのくらい継続できるかです。
そのため、司法書士試験に挑戦するか考えるときは、「3,000時間必要か」ではなく、「長期間にわたって一定の勉強時間を確保できるか」という視点で考える方が現実的です。
具体的な1日の勉強時間や、働きながら学習時間を確保する方法については、別記事で詳しく解説します。
働きながらでも司法書士試験に合格できる?
働きながらでも司法書士試験に挑戦することはできます。
ただし、仕事をしながら勉強する場合は、限られた時間をどう確保して積み重ねるかが重要になります。
司法書士試験は試験範囲が広く、択一式・記述式の両方へ対応する必要があります。
そのため、平日にまとまった勉強時間を取れない場合でも、
- 通勤時間や休憩時間を使う
- 短時間でも毎日勉強する
- 休日にまとまった復習時間を取る
- 予定どおり進まない日があっても学習を止めない
といった形で、勉強時間を確保していく必要があります。
最初から毎日長時間勉強することを前提にするより、自分が無理なく続けられる時間から始め、必要に応じて勉強量を増やしていく方が現実的です。
具体的な1日のスケジュールや、平日・休日の時間の作り方については、別記事で詳しく解説します。
司法書士試験に向いている人
司法書士試験では、特別な才能よりも、長期間勉強を続けながら、間違いを修正していけるかが重要です。
向いているのは、次のような人です。
- 短時間でも勉強を積み重ねられる
- 一度覚えた内容を何度も復習できる
- 間違えた問題や苦手分野を放置しない
- すぐに結果が出なくても学習を続けられる
- 状況に合わせて勉強方法を調整できる
司法書士試験は、1回理解しただけですべての知識が定着する試験ではありません。
覚えた内容を忘れ、もう一度復習し、問題を解いて間違え、また戻るという流れを何度も繰り返します。
そのため、最初からすべてを完璧に理解できる人より、分からない部分を何度でも修正できる人の方が取り組みやすい試験です。
また、仕事や家庭の予定によって、毎日同じ勉強時間を確保できるとは限りません。
予定が崩れたとしても、そこで止めずに再開できることが重要です。
自分に合ったペースを作り、長期間積み重ねられる人ほど、司法書士試験に取り組みやすいと考えています。
難しい試験だからこそ最初の進め方が重要
司法書士試験は、合格率・試験範囲・記述式・基準点・学習期間など、複数の難しさが重なっています。
だからこそ、最初からすべてを完璧にやろうとするより、試験全体を理解して、順番を決めて進めることが重要です。
これから勉強を始める人は、まず次の順番で整理すると進めやすくなります。
- 司法書士試験で何を勉強するのか知る
- 11科目の優先順位や勉強順を決める
- 独学か通信講座かを考える
- 働きながら勉強する場合は、続けられる時間の使い方を考える
それぞれ詳しく知りたい場合は、次の記事で解説しています。
- これから司法書士試験の勉強を始める人
司法書士試験は何から勉強するべき? - 11科目の勉強順・進め方を知りたい人
司法書士試験11科目の勉強順・進め方 - 独学と通信講座で迷っている人
司法書士試験は独学と通信講座どっち?
難しい試験だからといって、最初からすべてを理解している必要はありません。
今の自分が次に何をすればいいのかを一つずつ決めていくことが、長期学習を進めるうえでも重要です。
これから司法書士試験の勉強を始めるなら
独学か通信講座か迷っているなら
まとめ
司法書士試験は、合格率が約5%と低く、11科目の広い試験範囲、択一式・記述式、複数の基準点、午後3時間の時間制約など、いくつもの難しさが重なった試験です。
さらに、合格までには長期間の学習が必要になることが多く、知識量だけでなく、復習しながら学習を続けられるかも重要になります。
ただし、「難関だから挑戦できない」という意味ではありません。
難しい理由を分解し、自分に必要な勉強時間や進め方を一つずつ整理すれば、対策すべきことは見えてきます。
まずは試験全体を理解し、自分に合った学習方法を決めるところから始めていきましょう。



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