司法書士試験の勉強を始めようと思ったとき、
「何から勉強すればいいのか分からない」
「どの教材を使えばいいのか分からない」
「働きながらでも合格できるのだろうか」
と迷う方は多いと思います。
私自身、働きながら3年間勉強を続ける中で、試験の全体像を理解しないまま勉強したり、自分に合わない教材を選んだり、問題を解くこと自体が目的になったりと、かなり遠回りをしてきました。
だからこそこの記事では、「最初から知っていれば、もっと効率よく勉強できた」と感じる5つのポイントを、実体験をもとに紹介します。
- 勉強を始める前に試験全体を把握する重要性
- 自分に合う教材の選び方
- 勉強時間より理解を重視する考え方
- 働きながら勉強を続けるコツ
- 完璧を目指さず、合格に必要な学習を積み上げる考え方
これから司法書士試験を始める方が、できるだけ遠回りせず学習を進めるための記事です。
① 試験の全体像を理解する
肢別問題集で知識を増やすだけでなく、早い段階から過去問や模試を使って、本試験の流れと時間配分を経験しておくことが大切です。
司法書士試験の勉強を始める前に、まず確認してほしいのが試験全体の流れです。
私自身、1年目は「とりあえず肢別問題集を解いていれば大丈夫」と考え、一問一答形式の問題ばかり解いていました。
過去問を年度ごとに解いたり、模試を受けたりする機会はほとんどなく、時間配分を意識しないまま本試験を迎えました。
その結果、本試験では時間の使い方が分からず、記述式は一文字も書けないまま試験終了という経験をしました。
司法書士試験は、午前・午後それぞれ35問の多肢選択式と、午後に2問の記述式があります。
午前は憲法・民法・刑法・商法(会社法)など、午後は民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・司法書士法・供託法・不動産登記法・商業登記法などが出題され、その後に不動産登記法・商業登記法の記述式があります。
この経験から痛感したのが、知識を増やすことと、本試験で点を取ることは別だということです。
そのため、早い段階から次の点を意識しておくことが大切です。
- どんな科目が出るのか
- 午前・午後をどう進めるのか
- 記述式にどれくらい時間を残したいのか
- 本試験形式で問題を解いた経験があるか
私はその後、年度別過去問や模試を取り入れ、「今、自分は何を目指して勉強しているのか」を意識するようになりました。
科目の勉強順や進め方は、司法書士試験11科目の勉強順・優先順位で詳しく解説しています。
② 自分に合った教材を選ぶ
人気や評判だけで選ばず、自分のレベルと勉強方法に合う教材を決め、繰り返し使うことが大切です。
司法書士試験には多くの教材があり、「評判がいい教材なら間違いない」と思ってしまいがちです。
私も最初はそう考え、人気の教材を購入しましたが、ほとんど使わなかったものもありました。
そこで分かったのが、人気の教材を選ぶことより、自分のレベルや勉強方法に合う教材を選ぶことの方が大切だということです。
2年目からは、問題演習を中心に学習を進めたいと考え、伊藤塾の高橋先生のプラクティカルコースを受講しました。
「まずはこの教材を繰り返そう」という勉強の軸ができたことで、教材選びで迷う時間は減りました。
一方で、プラクティカルは中・上級者向けで、基礎知識を前提とした解説も多く、当時の私には理解が追いつかない部分もありました。
そのため、分からないところは基礎向け教材で補いながら進めました。
この経験から感じたのは、どれだけ評価の高い教材でも、自分のレベルに合っていなければ十分に活かせないということです。
逆に、自分に合う教材は自然と何度も開くようになり、知識も定着しやすくなりました。
- 初学者向けか、中・上級者向けか
- 解説の量は自分に合っているか
- 問題演習中心か、テキスト中心か
- 毎日繰り返し使えそうか
教材を増やし続けるより、「この教材で合格する」と決めて繰り返す方が、結果として近道になると感じています。
教材の選び方については、「司法書士試験は何の教材から始める?法律初学者向けテキスト・問題集の選び方」で詳しく紹介しています。
③ 勉強時間より勉強の質を意識する
「何時間勉強したか」よりも「今日何を理解できたか」を意識しましょう。
問題を解くときは、正解・不正解だけでなく理由まで確認することが大切です。
私は1年目、2年目の頃、とにかく問題数をこなすことを重視していました。
「今日は何問解いたか」
「何時間勉強したか」
そんな数字ばかり気にしていて、本当に理解できているかを十分に考えていませんでした。
3年間勉強を続ける中で感じたのは、勉強時間が長いからといって、必ずしも知識が身につくわけではないということです。
問題数だけを追っていると、見たことのある問題には答えられても、聞き方が少し変わっただけで迷うことがあります。
そこで3年目からは、問題を解くときに、
- 何が問われているのか
- なぜこの答えになるのか
- 間違えた理由は何か
- 次に同じ論点が出たら説明できるか
まで考えるようにしました。
大切なのは、問題を「終わらせること」ではなく、その問題から何を理解できたかです。
問題を解いたら、正解・不正解だけで終わらせず、
「何が問われていたのか」「なぜその答えになるのか」まで確認する。
「何時間勉強したか」よりも「今日何を理解できたか」を意識することが大切です。
問題演習や過去問、復習の進め方は、司法書士の過去問・問題集の使い方で詳しく解説しています。
④ 勉強を続けられる環境を作る
やる気に頼るのではなく、勉強することが自然になる環境を先に作ると継続しやすくなります。
司法書士試験は、長期間の学習になることも珍しくありません。
だからこそ、「やる気がある日に頑張る」だけでは続きにくいと感じています。
私が意識したのは、勉強を特別な行動にするのではなく、生活の中に組み込むことでした。
実際に続けていたのは、
- 通勤時間は講義を聞く
- 平日は短時間でも机に向かう
- 土日はカフェで集中して勉強する
- SNSアプリを削除して、気が散りにくい環境を作る
といったことです。
こうして、「今日は勉強するかどうか」を毎日考えなくても済む環境を作ったことで、仕事で疲れている日でも学習を続けやすくなりました。
- 勉強する時間帯をある程度固定する
- 通勤などのスキマ時間にやることを決める
- 集中できる場所を1つ作る
- スマホの誘惑を減らす
司法書士試験では、一日だけ長時間勉強することよりも、毎日少しずつ積み重ねることの方が大切だと感じています。
働きながら勉強時間を作り、学習を続ける方法は、働きながら司法書士試験に合格するための勉強時間・続け方で詳しく解説しています。
⑤ 完璧を目指さない
完璧を目指すのではなく、「合格するために必要なこと」を優先する。
この意識は、普段の勉強だけでなく、本試験でも大切です。
最後に伝えたいのは、勉強方法というより試験との向き合い方です。
私は以前、
「すべて理解してから次に進もう」
「一つも間違えないようにしよう」
と考えすぎて、なかなか前に進めない時期がありました。
司法書士試験は範囲が広いため、最初からすべてを完璧に理解しようとすると、1つの論点に時間をかけすぎてしまいます。
そこで、
「今の自分に必要なことを一つずつ積み重ねよう」
と考えるようにしてからは、勉強を進めやすくなりました。
完璧を目指すのではなく、合格を目指す。
これは、
- すべての論点を完璧に覚えようとしない
- 1問の間違いで必要以上に落ち込まない
- 分からない論点があっても学習を止めない
- 合格に必要な知識を優先して積み上げる
という考え方です。
分からない問題が残っていても、そこで勉強全体を止める必要はありません。
今できることを積み重ねながら、何度も戻って理解を深めていく方が進みやすくなります。
まとめ|遠回りを減らして、合格に必要な勉強を続けよう
司法書士試験の勉強を始めるときに、私が特に大切だと感じているのは次の5つです。
- 試験の全体像を理解する
- 自分に合った教材を選ぶ
- 勉強時間より勉強の質を意識する
- 勉強を続けられる環境を作る
- 完璧を目指さず、合格を目指す
この5つは、私自身が3年間勉強する中で、遠回りをしてから気づいたことです。
最初からすべてをうまくできる必要はありません。
まずは、今の自分に必要なことを一つ決めて、今日の勉強から変えていくことが大切だと思います。
司法書士試験では、勉強時間や教材の数を増やすことより、
「合格するために今何が必要か」を考えながら、学習を続けることが大切です。
完璧を目指さず、一つずつ積み重ねていきましょう。
次に読むおすすめ記事
教材選びから進めたい方は、
「司法書士試験は何の教材から始める?法律初学者向けテキスト・問題集の選び方」を参考にしてください。


コメント