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3年目になってから、曖昧な論点をテキストや六法で確認したり、似た論点を比較して覚えたり、別の問題集や模試で違う問われ方に触れたりするようになりました。
3年間勉強して感じたのは、「過去問を何周したか」よりも、基礎の土台をしっかり作れているかの方が大切だということです。
土台ができていないまま問題集だけを回していると、同じ問題には答えられても、少し聞かれ方が変わっただけで迷ってしまうことがあります。
初学者なら、講義を全部見終わるまで問題演習を待つ必要はありません。
1単元や区切りのよいところまで学んだら、まずは基礎問題を解いてみる。
そして最初から完璧を求めず、周回を重ねながら少しずつ理解を深めていく。
これが、今の私なら最初に意識する進め方です。
過去問・問題集はいつから始める?
講義を全部見終わってから問題演習を始めるより、1単元や区切りのよいところまで学んだら、早めに基礎問題を解いてみる方がよいと考えています。
私の1年目は、受講していた講座の講義を全科目すべて視聴してから問題集に取りかかりました。
使っていたのは、通信講座についていた問題集です。
単元などの区切りごとに問題をまとめて解き、正解・不正解にかかわらず解説はすべて読んでいました。
当時は法律の知識がほとんどなかったため、解説から「なぜこの答えになるのか」という考え方も理解しようとしていました。
問題集自体は2〜3周ほどしたと思います。
ただ、今振り返ると、問題集を始めるまでにインプットへ時間を使いすぎていました。
今なら1単元ごとにインプットと問題演習を往復する
もし今から初学者として勉強をやり直すなら、まず講義やテキストを1単元、または区切りのよいところまで進めた段階で基礎問題を解きます。
講義・テキストで1単元を学ぶ
↓
その範囲の基礎問題を解く
↓
間違えた問題を確認する
↓
次の単元へ進む
という流れです。
講義を長時間見続けてから初めて問題を解くのではなく、インプットとアウトプットを小さく往復しながら進める形です。
問題を解いてみることで、「講義では分かったつもりだったけれど、実際には理解できていなかった」という部分にも早い段階で気づけます。
具体的な科目の勉強順については、司法書士試験11科目の勉強順・優先順位で詳しく紹介しています。
1周目は復習に時間をかけすぎない
初学者のうちは、間違えた問題を見ると、その論点を完璧に理解してから次へ進みたくなるかもしれません。
ただ、私なら1周目はそこまで求めません。
「なぜこの答えになるのか」が理解できたら、いったん次へ進みます。
初めから、その論点を人に説明できるほど理解しようとすると、1問の復習に時間がかかり、問題集1冊を終えるまでにかなり時間を使ってしまいます。
まずは全体を一度回すことを優先し、間違えた問題には印を付けておきます。
理解が浅いところや暗記が必要なところは、2周目以降に少しずつ深めていけばよいと思います。
過去問・問題集は何周すればいい?
何周するかを先に決めるより、周回ごとに目的を変える方が大切です。
| 周回 | 対象 | 目的 |
|---|---|---|
| 1周目 | 基礎問題を全部 | 全体を進めながら答えの理由を理解する。 |
| 2周目 | 基礎問題を全部 | 理解不足・暗記不足を確認する。 |
| 3周目 | 間違えた問題・迷った問題を中心 | 弱点を重点的に潰す。 |
| その後 | 応用問題 | 問われ方が変わっても対応できるか確認する。 |
1周目は基礎問題を全部解く
1周目は、最初から難しい問題まで広げず、基礎問題を一通り解くのがよいと思います。
間違えた問題には✕、正解したけれど迷った問題には△を付けておきます。
この段階では、1問ごとに長時間かけて完璧に復習するより、なぜその答えになるのかを理解できたら次へ進むくらいで十分です。
2周目も基礎問題を全部解く
2周目も、基本的には基礎問題をすべて解きます。
講義を最初から聞き直すのではなく、テキストを読んだ後に問題を解き、前回間違えた問題を理解できているか、正解できても迷う問題が残っていないか、暗記が必要なところはどこかを確認します。
3周目は✕と△を中心にする
3周目は可処分時間にもよりますが、間違えた問題や正解したけれど迷った問題を中心に解くだけでもよいと思います。
✕=間違えた問題
△=正解したけれど迷った問題
に時間を集中させた方が、弱点を潰しやすくなります。
3周ほどすると基礎知識も少しずつ固まってくると思うので、その後に応用問題へ移っていくイメージです。
「3周すれば終わり」ではない
ここで注意したいのは、3周という回数そのものをゴールにしないことです。
3周しても同じ論点で迷うなら、もう一度基礎へ戻った方がよいです。
反対に、基礎問題の理由をある程度理解でき、問われ方が少し変わっても判断できるようになってきたなら、応用問題へ進んでよいと思います。
何周したかではなく、基礎の土台ができているか。こちらを基準にした方がよいと考えています。
私が問題集を回しても点数が伸びなかった理由
問題集を何周もしていても、論点そのものを理解できていなければ、問われ方が変わったときに対応できません。
私自身、1年目から2年目にかけて問題演習の量は増えていきました。
それでも2年目の本試験では、二択まで絞って最後に外す問題が多く、1年目と比べても点数は大きく伸びませんでした。
振り返ると、問題集を解くことには慣れていても、基礎の土台を十分に作れていなかったのだと思います。
1年目はインプットに時間を使いすぎた
1年目は、フォーサイトを受講していました。
講義を一通り視聴してから、通信講座についていた問題集に取りかかりました。
問題は単元などの区切りごとにまとめて解き、正解・不正解にかかわらず解説はすべて読んでいました。
ただ、講義を一通り見終わることを優先しすぎて、問題演習を始める時期が遅くなりました。
2年目は問題を解くことが中心になった
2年目は、伊藤塾の中上級者向けのプラティカルコースを受講し、講座の問題集を中心に勉強しました。
各科目に基礎問題集300問、総合問題集600問があり、100問ずつ区切りながら各科目を回していました。
前半は基礎問題集を中心に、後半は総合問題集を中心に進めました。
ただ、この頃は問題を解くこと自体が勉強の中心になっていました。
間違えた問題は解説を読みましたが、そこから重要論点を改めて理解したり、暗記が必要な部分を繰り返したりするところまで十分に手が回っていませんでした。
そのため、同じ問題集は徐々に解けるようになっても、少し違う聞かれ方をされると判断できないことがありました。
「問題を解ける」と「論点を理解している」は違った
2年目の本試験では、二択まで絞ったのに最後に外す問題が多くありました。
まったく分からないわけではありません。ある程度までは判断できる。それでも最後の二択で迷う。
この経験から、「その問題を覚えて解けるようになったこと」と「論点を理解して判断できること」は別だと感じるようになりました。
3年目に変えた問題演習と復習方法
3年目は、間違えた問題の解説を読むだけで終わらせず、「なぜ間違えたのか」を確認するようにしました。
曖昧な問題や論点そのものを理解できていない問題があれば、テキストや六法へ戻って確認しました。
必要に応じてネットで調べることもありましたが、ネットの情報が必ず正しいとは限らないため、参考程度に使っていました。
曖昧な論点は問題集の解説だけで終わらせない
問題を間違える
↓
どの論点が曖昧なのか確認する
↓
テキストや六法へ戻る
↓
なぜその答えになるのかを理解する
という流れで復習するようにしました。
似た論点は比較して覚える
間違えやすい似た論点については、テキストなどに比較表があればそれを使いました。
それでも何度も間違えるところは、自分で「どことどこを混同しているのか」を調べて紙にまとめました。
その紙を持ち歩き、通勤時間やスキマ時間に繰り返し見るようにしていました。
また、民法では「ケータイ司法書士」も使っていました。こちらは問題演習の中心ではなく、知識の整理や暗記を繰り返すために活用していました。
間違えた原因を分けて考える
3年目は、問題を間違えたときに、すべてを「知識不足」で片づけないようにもしました。
- 論点そのものを理解できていない
- 覚えるべきことを暗記できていない
- 問題文を正しく読めていない
という違いがあります。
理解不足ならテキストや六法へ戻る。暗記不足なら、持ち運べるものにまとめて何度も見る。問題文の読み違いなら、知識を増やすだけでは改善しません。
間違えた原因によって、復習方法も変える必要があると感じました。
過去問や模試を解いたあと、どこまでテキストに戻るか、何度も間違える問題をどう復習するかについては、司法書士の過去問はどう復習する?テキストに戻る基準と優先順位を解説で詳しく整理しています。
同じ問題集だけでなく、違う問われ方にも触れる
私の場合、2年間ほぼ同じ問題集を使っていました。
そこで3年目の直前期には、「司法書士 合格ゾーン ポケット判 択一過去問肢集」を追加しました。
使ったのは、不動産登記法、会社法・商法、商業登記法です。
持ち運びやすかったため、通勤時間に繰り返し解きました。
1周目は一通り解いて、間違えた問題や怪しい問題に印を付ける。2周目は、印を付けた問題だけを解く。という方法で回しました。
問題演習を使って「解き方」も改善した
模試や答練を解く中で、知識だけでなく問題の解き方にも改善点があることに気づきました。
組み合わせ問題では、まず自信を持って誤りと判断できる肢に✕を付け、選択肢の組み合わせから候補を絞るようにしました。
そのうえで必要な肢だけを確認し、確度の高い正しい肢は補助的に使って答えを決めていました。
また、マークシートは全問を解いた後にまとめて転記し、その際に「正しいものを選ぶ問題か、誤っているものを選ぶ問題か」を問題文から再確認していました。
問題演習を繰り返すことで、知識だけでなく、自分が解きやすい方法も少しずつ作っていきました。
模試をどう使った?E判定から本試験までの振り返り
模試は点数を見るだけでなく、自分の弱点や勉強方法を見直す材料として使いました。
私は3年目の直前期から模試を受け始め、合計5回受験しました。
5月に自宅で1回、6月には予備校の会場で毎週1回、計4回受けています。
最初は1問ずつ丁寧に復習していた
5月の模試では、間違えた問題と正解したけれど迷った問題を中心に復習しました。
テキストへ戻って該当箇所を確認し、必要なところには印を付けるという方法です。
6月の1回目も同じように復習しました。
ただ、直前期にこの方法を続けると、模試の復習だけでかなり時間がかかり、ほかの科目の勉強まで十分に手が回らないことに気づきました。
2回目のE判定をきっかけに復習方法を変えた
模試では思うように点数が伸びず、E判定が続きました。
「直前期になれば上がるだろう」と思っていたので、E判定が続いたときは精神的にもかなりきつかったです。
そこで2回目のE判定が出たあと、勉強方法そのものを見直しました。
間違えた問題
↓
どの単元・論点が弱いのかを確認
↓
その範囲をまとめて復習
という形に変えました。
1問を深く追いかけるより、その問題から自分の弱い範囲を見つけることを重視した形です。
別の問題集で違う問われ方に触れた
同時に、通勤時間では「合格ゾーン ポケット判 択一過去問肢集」を使い、それまでとは違う聞かれ方に触れる量を増やしました。
家では模試の復習だけに偏らず、ほかの科目にも時間を使うようにしました。
模試は最後までE判定だった
結果だけを見ると、受けた模試はすべてE判定でした。
4回目の模試でもE判定だったため、途中で「もう大丈夫」と思えるような結果が出たわけではありません。
それでも、そのまま勉強を続けました。
本試験では午前30問・午後30問まで点数が伸び、二択で迷った問題もほとんど正解できていました。
また、午後の択一は模試では1時間以上かかっていましたが、本試験では50分ほどで解き終えました。
もちろん、模試の復習方法だけが結果につながったとは言い切れません。
ただ私の場合は、模試を通して、どこが弱いのか、なぜ二択で迷うのか、今の問題集だけで足りているのかを見直せたことが、その後の勉強方法を変えるきっかけになりました。
年度別過去問は必要?問題集の選び方と実際に使った教材
択一は年度別過去問を必ず解かなければならないとは考えていません。
私自身、3年目の最後まで年度別の過去問をそのまま解く勉強はしていませんでした。
その代わりに、過去問の重要論点を集めた問題集や模試を使っていました。
択一は重要論点を集めた問題集でも十分だと考えている
本試験には、合格者でも正答が難しい問題が出ることがあります。
初学者の段階では、その問題が重要なのか、深追いしなくてもよい難問なのかを判断するのが難しいです。
その状態で年度別過去問をすべて丁寧に復習すると、優先度の低い難問に時間を使いすぎる可能性があります。
そのため私は、重要論点を集めた問題集で基礎を固める→模試で初見問題や違う問われ方に触れる、という方法でも十分に択一対策はできると考えています。
年度別過去問を使うこと自体が悪いわけではありません。ただ、「過去問だから全部やらなければならない」と考えず、重要論点を優先することの方が大切だと思います。
記述式は過去問を使った方がいいと思う
一方で、記述式については過去問を解いた方がよいと考えています。
記述式は問われ方にある程度パターンがあり、過去に出題された論点が再び重要になることもあります。
記述式の過去問をいつから始めるか、ひな形や答案作成をどう進めるかは、司法書士の記述式の勉強法と過去問の使い方で詳しく整理しています。
初学者が最初に選ぶなら基礎中心の肢別問題集
今から初学者として問題集を選ぶなら、私は重要論点中心の肢別問題集を選びます。
最初から応用問題まで広げるより、まずは基礎問題で土台を作る方がよいと思います。
問題集を選ぶときは、重要論点を中心に扱っている、肢別で○✕の理由を確認しやすい、初学者向けの基礎問題が中心、テキストと行き来しやすい、別シリーズを使うなら解説が詳しい、といった点を確認します。
私が実際に使った講座・問題集
| 時期・目的 | 使用した教材 |
|---|---|
| 1年目 | フォーサイト+付属問題集 |
| 2年目 | 伊藤塾の中上級者向けのプラティカルコースの基礎問題集・総合問題集 |
| 3年目直前期 | 司法書士 合格ゾーン ポケット判 択一過去問肢集 |
| 民法の知識整理・暗記 | ケータイ司法書士 |
「合格ゾーン ポケット判 択一過去問肢集」は、不動産登記法、会社法・商法、商業登記法を使いました。
ケータイ司法書士は民法のみ使用し、問題演習の中心ではなく、知識の整理や暗記を反復するために活用しました。
私の場合は一つの教材だけを使い続けるのではなく、勉強の段階や目的に応じて使い分けました。
ただし、初学者が最初から何冊もそろえる必要はないと思います。
まずは基礎を固める教材を中心に使い、必要になった段階で別の問題集を追加する。この順番で十分だと思います。
教材そのものの選び方については、法律初学者向けのテキスト・問題集の選び方で詳しく紹介しています。
まとめ|基礎の土台を作ることが一番大切
司法書士試験の択一対策では、「過去問を何周するか」に目が向きやすいですが、私が3年間勉強して一番大切だと感じたのは、基礎の土台をしっかり作ることです。
土台ができていないまま先へ進むと、分かったつもりになりやすく、あとから立て直すのに時間がかかります。
今の私なら、1単元ごとに基礎問題を解く、1周目・2周目は基礎問題を一通り解く、3周目は間違えた問題や迷った問題を中心に復習する、基礎が固まってから応用問題へ進む、同じ問題集だけでなく違う問われ方にも触れる、模試を使って自分の弱点を確認する、という流れで進めます。
また、間違えた問題は「解説を読んで終わり」にするのではなく、理解不足なのか、暗記不足なのか、問題文の読み違いなのかを確認すると、その後の復習方法も決めやすくなります。
過去問や問題集は、たくさん解いたこと自体が目的ではありません。
自分の弱点を見つけ、基礎を固め、問われ方が変わっても判断できる状態に近づけるために使うものだと思います。
私自身、1年目はインプットに時間を使いすぎ、2年目は問題集を回すことが中心になりました。
遠回りしたからこそ、これから勉強を始める方には、最初から完璧を目指すよりも、基礎問題とテキストを行き来しながら少しずつ土台を作ってほしいと思っています。
過去問を繰り返しても学習の進め方に迷う場合は、独学を続けるか、通信講座を利用して学習を補うかを一度整理してみるのも選択肢です。詳しくは、司法書士試験の独学と通信講座の比較で確認できます。
具体的な科目の勉強順は司法書士試験11科目の勉強順、働きながら勉強時間を確保する方法は働きながら司法書士試験を続ける方法で詳しく扱います。
科目の勉強順を確認するなら
働きながらの勉強時間を考えるなら



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